1. 背景
Googleは2025年1月31日をもって「Gemini for Google Workspace」の販売を終了し、Google Workspace の一部プランに新たなAI機能を標準搭載すると発表しました。しかし、Google for Nonprofits(非営利団体向けプログラム)には新しいAI機能が追加されず、既存のGemini for Google Workspaceアドオンを新たに追加することもできなくなります。
非営利団体の多くは、Googleからの寄贈を受けたGoogle Workspace環境を利用し、その中で「Gemini Advanced」や「NotebookLM Plus」といったAI機能をアドオンで追加していました。今回の変更により、これらの機能を新たに追加することができなくなります(既存ユーザーは引き続きGemini for Google Workspaceのサービスを利用できます)。
2. Googleサポートとのやり取り(インタビュー風)
シェアード・エスイー:「Google for Nonprofits環境でGemini Businessを追加し、一部のユーザーだけNotebookLM Plusを利用しています。しかし、Gemini for Google Workspaceが廃止されると、新たなアドオン追加ができなくなるようです。引き続きNotebookLM Plusを利用する方法はありますか?」
Google Workspaceサポート:「現時点では、既存のGemini Businessサブスクリプションを持つNonprofitsのお客様は機能を引き続き利用可能です。しかし、新規のGemini Business購入はできません。詳細な移行手順については後日お知らせがあります。」
シェアード・エスイー:「新たにAI機能を利用したいユーザーを追加したいのですが、それは不可能ということでしょうか?」
Google Workspaceサポート:「はい、不可能です。」
シェアード・エスイー:「非営利団体向けに、Gemini Businessのような選択肢を残していただけるようお願いしたいのですが。」
Google Workspaceサポート:「今回の変更により、今後もGeminiの利用を希望される場合は、Google Workspace Business Standardへのアップグレードが必要になります。」
シェアード・エスイー:「ただ、Google Workspaceのライセンス仕様上、全ユーザーが同じサブスクリプションを使わなければならないため、例えば50人中5人だけがAI機能を利用したいとしても、50人分の費用が発生してしまいます。これは非営利団体にとって非常に大きな負担です。AI利用者だけの課金にするような対応予定はないのでしょうか?」
Google Workspaceサポート:「ご認識の通りです。現時点でそのようなリリース予定はございませんが、今後変更の可能性はあります。」
3. 非営利団体が直面する問題
- AI機能の利用制限:今後、新規にGemini for Google Workspaceのアドオン追加ができないため、非営利団体がNotebookLM Plus等を新たに利用することが困難に。
- 全ユーザー一律サブスクリプションの負担増:Google Workspaceは組織内全ユーザーが同じサブスクリプションを使う必要があるため、AI利用者が一部でも、全員分のBusiness Standard等の料金が発生。
- Google for Nonprofitsのアップデートなし:Google for Nonprofitsでは新たなAI機能が追加されないため、他の一般企業が受けられる恩恵を受けることができない。
4. Googleへの要望
今回の変更は、多くの非営利団体にとって大きな影響を与えます。特に、AIを活用して業務効率化を図っている団体にとっては、今後の継続的な利用が難しくなります。
このため、Googleには以下のような措置を検討していただきたいと考えます。
- AI機能利用者のみに課金する柔軟なライセンス形態の導入
- Google for Nonprofits向けに、AI機能を引き続き提供する新たなプランの創設
今後もGoogle Workspaceの変更動向を注視し、最新情報をお届けします。